桜の植樹
桜は愛情を持って育てれば、応えてくれる樹木です。桜の「個性」を知り、大切に育ててあげましょう。

土地を選ぶ
 桜には以下のような性質があります。これらの点をふまえて土地選びをすることが必要です。

(1)日照を好む
 よく日の当たる風通しの良い場所が最適。常緑樹や建物の陰になるような場所は避け、特に樹冠部に日が当たらないと花つきが良くならないので気をつけましょう。
(2)土壌の乾燥、加湿に弱い
 腐蝕質を多く含む砂質壌土で、適度に湿気のある水はけの良い場所が理想。やや乾燥気味の瓦礫混じりの沃土なら言うこと無しです。土壌の加湿防止には、盛土や配水処理で対応します。
(3)浅根性
 大木になっても土中の浅いところに太い根が広く分布します。したがって踏み固められたり、車の往来で土壌が固すると根の呼吸作用が衰えてしまいます。柵を施したり、小低木や芝を植え込むなどの配慮が必要です。
 
(4)剪定に弱い
 なるべく切らないほうがいいのですが、病害枝やからみ枝など不要な枝はできれば細枝のうちに切り取ります。
(5)大気汚染や潮害に弱い
 大気汚染などのひどい地域は避け、オオシマザクラやカンザンといった耐性のある品種を選びましょう。
(6)連鎖を嫌う
 同じ土地に続けて栽培することで収穫などが減ってしまう「いや地」現象があります。

配置
■8mは間隔が必要
 間隔が狭すぎると、枝が交差したり枝枯れや病害虫発生の原因となります。必要な植栽間隔は品種により異なりますが、ソメイヨシノで8−10m、ヤマザクラやカンザクラで6−8m以上を目安とします。
 

時期
■秋から冬にかけて植樹を
 晩落葉が落ちてから翌春の芽が開きはじめる前までの間です。厳寒期と新芽が開き始めたころは、活着が悪いのでなるべく避けます。

苗木の選び方
■害虫の付着や病気もチェック
 幹が太くて素直に良く伸びているものがいいでしょう。樹皮には光沢があって、芽や茎の色つやの良いものを選びます。
 根は分岐が多いものが良く、選ぶときには、根元にカイガラムシやシンクイムシなど害虫の付着や、根元にコブができる根頭ガンシュ病などの病気に侵されていないかよく点検してください。
 若木では、てんぐ巣病やコスカシバに侵されていないか注意してください。

植樹
■植え終わった後は十分な水を
 植える前に幅50−60cm深さ40−50cmの穴を掘り(※イラスト1)、その底に堆肥、乾燥牛鳥糞、油糟、パーク堆肥などの基肥と土を半々になるくらいに混ぜ合わせて入れます。その上に苗木の根が基肥にふれないよう少し土をかけておきましょう。
 次に根をよく広げ、土と密着するよう苗木を動かしながら同時に潅水を行います。完全に空間がなくなるよう植え終わったら、根のまわりに円形の土を持って水ばちを作ります(※イラスト2)。植えた桜が風で倒れたり、揺れ動いて根が痛まないよう細丸太か竹の支柱を、若木の場合は鳥居型の支柱を立てて固定します。  植樹後1、2年は根が十分にはっておらず、特に乾燥に弱いので、降雨のない場合は1週間に1回程度水やりをしてやるといいでしょう。水はジョウロで地表が湿る程度の量 を度々あげるより、一度に根まで達するくらいの十分な水をあげるほうが効果 的です。

(イラスト1)
(イラスト2)