エッセイ私と桜
 

青春のなごり雪と桜

 
宇奈月温泉街 カフェ モーツアルト
能勢 実

宇奈月温泉街でカフェ モーツアルトを営む能勢さん。音楽と宇奈月の自然をこよなく愛し、セレネ音楽友の会の会長も務めておられます。今年は東京でいろんな桜を楽しんでこられたようです。上の絵は、能勢さんがクラッときた戸出さんの作品「SAKURA」です。

 先日、久しぶりに高校生の娘といっしょに東京と横浜に行って来ました。
 時あたかも、江戸の街は桜の満開時期。どこを観ても、どこを歩いてもまた、電車の車窓からも本当に見事なサクラの景色に大満足でした。
 隅田川、千鳥ヶ淵、皇居〜そして何と28年ぶりに訪れた世田谷の母校のキャンパス。中庭に咲くそれは、見事に美しく、桜の花にわが青春時代をだぶらせて、ついでに近辺を歩いてきました。我らフォークソング全盛世代、つい心の中で口ずさみながら(笑)。
 また、今回の目的の一つに日本橋三越で開催された友人の戸出喜信さん(宇奈月出身・パリ在住)の油絵の個展がありました。まず、会場に入ると今にも匂い立つかのような艶やかで美しいSAKURAの大作の絵が圧巻!一瞬クラッて来そうなくらいでした。本物の桜も見事だけれど・・・それ以上の色彩と色気と気品にさらに感動。うれしい瞬間でした。
 やっぱり、日本人の美意識とともに心の中にある確かなアイデンティティーは異国のフランスのパリでも昇華結晶して自然への優しい眼差しがしっかりと息づいているようです。粋とエスプリの素晴らしい作品でした。何か光・時間・風・透明な空気までもが感じられ、とても爽やかで至福の時間を過ごしてきました。会場も大変な人出と熱気でした。
 いよいよ我が故郷宇奈月の黒部奥山はこれから大勢のお客様を迎える観光シーズンに突入。一年中で緑が最も瑞々しい若葉・新緑の中に優しいピンクの“山桜”が美しい、素敵な季節を迎えようとしています。
 今日も、出会いを大切に、おもてなしの心で優しく旅人をお迎えしたいと思っています。是非遊びにお越し下さいませ。早春の湯の郷へ。

 

 

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