エッセイ私と桜
 


枝垂れ桜の並木を夢見て

 
黒瀬川の桜づつみを愛する会代表 
下 坂 洋 一


黒瀬川の桜づつみを見事復活させた「愛する会」。代表の下坂さんをはじめ地元の方々の熱い思いがあったからです。が枝垂れ桜の並木の下で花見をするのが楽しみですね。

 「黒瀬川に桜を植えることが出来るかもしれんぞ」。復活の運動はそんな一言から始まりました。
 昭和50年代初頭まで黒部市合田地区の黒瀬川両岸には約150本のソメイヨシノが見事に咲き誇っていました。満開時には黒部市近郊より多くの人々がやってきて、昼は立山連峰の残雪を背景に花見、夜は灯りのついた夜桜見物にと賑わいました。その桜並木も度重なる洪水被害対策としての河川改修事業のためすべて伐採され、大変寂しい思いをしておりました。
 「堤防には植えられないんじゃないか」
 「今の堤防を10m拡げれば許可が出るらしい」
 「早速、母体となる会を作ろう。名称は黒瀬川に桜堤を復活する会が良いね」
 次々に話が進み、各地区の世話役員20人余りで会員を募り、署名運動を平成5年3月より行いました。
 桜堤を復活する運動は多くの方々のご支援を得まして、平成6年4月に当時の建設省より「桜づつみモデル事業」として認定され、復活へ向けての一歩が始まりました。
 事業は順調に進み、黒瀬川左岸660mに樹齢100年の大きなシンボル桜や、黒部まちづくり協議会サクラワークショップの小学6年生卒業記念植樹などで、枝垂れ桜約200本が植樹されております。多目的広場周辺には東屋やログハウス調のトイレ、「名水の里くろべ」にふさわしく、おいしい水の湧き出ている水飲み場(桜御影石で製作され、桜の花びらと黒瀬川の流れを表した模様が刻まれている)とモニュメント、そこから流れる水でのせせらぎ広場。シンボル桜周辺にはロックガーデンやミニステージもあり、池には木製の八ッ橋がかかり、近くを流れる用水は将来ホタルの生育ができるよう配慮してあります。
 桜づつみ事業は平成15年度でひとまず終了しますので、これからは会の名称を「黒瀬川の桜づつみを愛する会」と改め、地域の人々と協力しあって今後の桜の手入れや管理を行います。
 数十年後の素晴らしい枝垂れ桜の並木・・・。それを夢見ております。

 


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