エッセイ私と桜
 

古城の桜

 
高岡おとぎの森公園管理事務所・花と緑の専門員 
内山 幸男 

花と緑の専門員の内山さんは、園内の花木の管理だけでなく、市民から寄せられる花や樹木の相談にものっているそうです。

 私が赴任したのは、18年前のことである。
 古城には1万本の高木と2万5千本の中・低木があり、そのうち桜が23種2,700本。ソメイヨシノ1,700本余とともに春の古城を彩るのが、300本余りのコシノヒガンザクラだ。
 コシノヒガンザクラは高岡城築城の時、砺波山中より献上され、歴代の藩主の手厚い保護のもとで育成されてきた。その後昭和の始め、京都大学の小原源一教授によって命名され、現在でも城端町蓑谷の臘山に自生している。古城の桜の先祖になるだろうと思う。
 高岡駅前通り通称桜馬場通りには昭和30年以前迄植えられていた。それが、都市化とともに道路が拡幅されて移動の運命にさらされることになったが、造園関係の方々の接木技術等によって見事甦ったのである。
 高岡開町360年にあたる昭和44年には、市の花木に指定。昭和61年3月には旧桜馬場通り(公園側)、62年には大手口付近に植えられた。以来、18年の歳月で直径3.0cm高さ3.0m枝幅1.0mぐらいの幼木が直径20.0cm高さ5〜6mぐらいに成長し毎年立派な花を咲かせてくれるようになった。
 ちなみにコシノヒガンザクラは成長が早く、病害虫に強く花が豪華で色はやや淡い紫色で、ソメイヨシノに比べて一週間程早く咲く特徴を持っている。
 春の訪れともに、私の心の和むときである。


 


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