「今年の春も桜に会いに」

 
  富山県婦翔会高岡支部長 佐伯日登美
 
 


桜に癒されたり、鎮魂の思いを感じたり・・・。佐伯さんは、毎年、松川べりへ桜に「会いに」いきます。

  2000年の富山県女性海外派遣先は中国・ベトナムだった。ベトナム観光にスポットが当たり始めたころで、私はベトナム戦争後の復興と人々の生活に少し関心があって参加させていただいた。
 「事前研修は厳しく、現地研修は楽しく」の言葉通り、2ヶ国の地域情勢や文化・語学などすべての事前研修が終わったのが4月中旬。緊張の連続の後で心和んだのは、研修地・黒部青少年の家の満開の桜だった。若木あれふんばかりの花が美しく、日本の花の清らかさをしみじみ感じた。みんなで派遣の成果を誓い合って、この桜の花の前で記念撮
影をした。写真には私の遅まきの青春の夢が映っている。ほろ苦い勉学の味も含んでいる。
 今、海外派遣後の女性で組織する富山県婦翔会で、先輩の方々と国際交流を主としての活動を推進し、外国の方にも日本の美しい自然をぜひ紹介したいと思っている。
 近年、「桜」に少し思い入れがあって、毎年松川べりの桜を見に行く。「花に会いに行く」気持ちである。絢爛豪華な桜並木は大好き。老いた樹の小枝に咲く花の可憐さも好き。桜吹雪はとてもぜいたく。今年は、満開を過ぎた花びらがはらはら川面に落ちて、桜の友禅を作り上げて行く様子を眺める事ができた。
 「京都へ桜を見にいって、そのまま春日の山まで見に行って来たわ」と言った友人が
とても羨ましかった。「あなたが今死んで私が100まで生きても、あなたの人生の方が充
実しているかもね」と話した事がある。山を愛し、土を愛し、酒を愛した人生の達人は52歳で別れの言葉も無く亡くなってしまった。花の命は短い。花への思いは友人への鎮魂かも知れない。